ミニファイルサーバーを作る
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余っていたというか、使わなくなっていたラズパイZEROを使い、Sambaを利用してミニファイルサーバーを作ってみました。スペック的に考えて期待できないというより、メモのような小さいファイルを書き込んだり読み込んだりする、つまりメモ書きサーバーです。
用意するもの
- Raspberry Pi Zero W
無印のものは無線機能がない、WHはGPIOがはんだ付けされているが特に必要ないのでWでよいです。 - MicroSDHCカード 16GB程度でよいです。
- USBハブ
- miniUSB 変換アダプタ、USBハブをつなぎます。
- キーボード、マウス USBハブにつなぎます。
- minihdmi → hdmi 変換 アダプタ(ラズパイ4はマイクロですがこれはミニです)
- もちろん電源も必要です。
【とりあえずこのようにセット】 |
インストールディスクを作る
- Windowsパソコンの「Raspberry Pi Imager」でMicroSDHCカードをまずEraseします。
- OSイメージを書き込みますが「Raspberry Pi OS Lite」でも良いのですがが後の設定の時GUIで設定したほうが楽なのでRaspberry Pi OS(32-bit)をインストールします。
- 「Raspberry Pi Imager」は以下のサイトからダウンロードしてインストールしてください。
【Raspberry Pi Imager】 |
【Raspberry Pi OS(32-bit)】 |
Raspberry Pi OSをインストールする
- インストールディスクのMicroSDHCカードをラズパイにセットします。
- USBハブを使ってキーボード、マウス、有線イーサネットアダプターを接続します。
- イーサネットアダプターにLANケーブルをつなぎます。
- HDMIケーブルを使ってディスプレーに接続します。
- 電源をつなぎます。
- ラズパイZEROなので少し時間がかかりますがRaspberry Pi OSが立ち上がり、設定画面が表示されます。
- パスワードはデフォルトでは「raspberry」ですが、ここで任意のパスワードに書き換えましょう。
- 途中でWiFIに切り替わります。
- 最後にアップデートするので我慢強く待ちましょう。
- インストールが終了したらのでターミナル(LXTerminal)でIPアドレスを調べましょう。
- 「Raspberry Pi OS設定」の「システム」タブでブート(起動)をCLIに変更、「インターフェース」タブでSSHを有効に変更しましょう。
- 以下ののコマンドを入力しwlan0のinetのところのアドレスをメモしましょう。ここでは「192.168.1.21」です。
$ ifconfig
wlan0: flags=4163mtu 1500 inet 192.168.1.21 netmask 255.255.255.0 broadcast 192.168.1.255 inet6 2405:6581:4a80:4900:64f5:b67e:3f5f:e5cb prefixlen 64 scopeid 0x0
以上が終わりましたら再起動しましょう。今度はコンソール画面でラズパイが立ち上がります。
Windowsパソコンで操作してみる
windowsパソコンから 「windows システムツール」 →「コマンドプロンプト」をクリックすると、ターミナルが起動します。
以下のコマンドを入力します。アドレスは前項の12でメモしたアドレスをいれます。
$ ssh pi@192.168.1.21
ラズパイで設定したパスワードを入力しますが、初回は長いメッセージが表示されます。しかし2度目以降は短いメッセージになります。
The authenticity of host '192.168.1.21 (192.168.1.21)' can't be established. ECDSA key fingerprint is SHA256:QAtPBL9R2QcLMNirC3KtF1Dyu9+Sf1ng2V+UhtTUbgc. Are you sure you want to continue connecting (yes/no)? yes Warning: Permanently added '192.168.1.21' (ECDSA) to the list of known hosts. pi@192.168.1.21's password: Linux raspberrypi 5.10.17+ #1403 Mon Feb 22 11:26:13 GMT 2021 armv6l The programs included with the Debian GNU/Linux system are free software; the exact distribution terms for each program are described in the individual files in /usr/share/doc/*/copyright. Debian GNU/Linux comes with ABSOLUTELY NO WARRANTY, to the extent permitted by applicable law. Last login: Wed Mar 24 13:28:15 2021 pi@raspberrypi:~ $
SSH接続ができたらプロンプトが表示されます。これでWindowsパソコンからラズパイが操作できるようになります。
sambaをインストールする
ファイルサーバーとしてラズパイが利用できるようにsambaというソフトをインストールします。
$ sudo apt install samba samba-common-bin
途中で「Samba サーバおよびユーティリティ」というメッセージが表示されますが<はい>で進めます。
【途中のメッセージ】 |
①共有フォルダを作成し、ユーザー設定する
$ sudo mkdir /var/samba $ sudo useradd smbuser $ sudo passwd smbuser 新しいパスワード: 新しいパスワードを再入力してください: passwd: パスワードは正しく更新されました
ユーザーとパスワードを設定します。ここではユーザーをsmbuserとしています。
②共有フォルダのユーザーを変更(smbuser)
$ sudo chown smbuser:smbuser /var/samba
③外部からのアクセスユーザーを設定(smbuser)
$ sudo pdbedit -a smbuser new password: retype new password:
再度パスワード設定を要求されますが、とりあえず同じパスワードにしました。
④nanoエディターでsmb.confを編集する
$ sudo nano /etc/samba/smb.conf
以下を末尾に追加します。
[Share] comment = Share Folder browseable = yes path = /var/samba writable = yes valid users = smbuser force user = smbuser
【nanoの画面】 |
$ sudo shutdown -h now
sambaを再起動する
キーボード、マウス、ディスプレーをラズパイから外して、USBメモリを接続して電源を入れ立ち上げます。
windowsパソコンのターミナルから、SSHコマンドで接続します。
$ ssh pi@192.168.1.21
sambaを再起動するために以下のコマンドを入力します。
$ sudo /etc/init.d/smbd restart [....] Restarting smbd (via systemctl): smbd.service
USBを共有フォルダにする
$ df ファイルシス 1K-ブロック 使用 使用可 使用% マウント位置 /dev/root 14552104 3445992 10462400 25% / devtmpfs 187228 0 187228 0% /dev tmpfs 220204 0 220204 0% /dev/shm tmpfs 220204 4092 216112 2% /run tmpfs 5120 0 5120 0% /run/lock tmpfs 220204 0 220204 0% /sys/fs/cgroup /dev/mmcblk0p1 258095 48782 209314 19% /boot tmpfs 44040 0 44040 0% /run/user/1000
dfコマンドを入力してみますが、この状態ではUSBが認識されていません。mountコマンドでUSBをsambaで認識できるようにします。
$ sudo mount /dev/sda1 /var/samba
/dev/sda1が/var/sambaに接続されていることが確認できれば設定は完了です。
$ df ファイルシス 1K-ブロック 使用 使用可 使用% マウント位置 /dev/root 14552104 3445992 10462400 25% / devtmpfs 187228 0 187228 0% /dev tmpfs 220204 0 220204 0% /dev/shm tmpfs 220204 4096 216108 2% /run tmpfs 5120 0 5120 0% /run/lock tmpfs 220204 0 220204 0% /sys/fs/cgroup /dev/mmcblk0p1 258095 48782 209314 19% /boot tmpfs 44040 0 44040 0% /run/user/1000 /dev/sda1 60653548 52077976 8575572 86% /var/samba
Windowsパソコンから共有フォルダにアクセスする
Explorerを起動して「ネットワーク」の「コンピューター」に「RASPBERRYPI」のアイコンが表示されていたらダブルクリックしますが、「コンピューター」が表示されていなければネットワークの入力欄に\\192.168.1.XX(ラズパイのアドレス)を入力します。
「Share」というフォルダが表示されればダブルクリックします。
「ネットワーク資格情報の入力」というダイアログが表示されますが、ユーザー名、パスワードを入力(sambaインストールのところで設定したもの)します。
そうするとUSBメモリの内容が表示されます。
【認証画面】 |
【ラズパイに接続】 |
まとめ
- WindowsパソコンとLinuxパソコンからのデータの読み書き。
- iphoneやアンドロイドのスマホからVLCというアプリを使って動画を見る。
- 性能がどうのこうのというレベルではないですが、省電力で邪魔にならないのがよろしいのでは。
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